こんにちは。
巷には星の数ほど?あるピアノコンクールですが、名前を見ただけでは何がどう違うのか分かりづらいと思います。そこで、ピアノ講師がわりとメジャーなコンクールの一部を、雑にご紹介します。ちなみにレベルはほぼ偏見と思ってくださいな。
ピティナピアノコンクール
レベル
★★★★★
課題曲
・バロック(17〜18世紀に作曲された曲、バッハ等)
・古典派(18世紀後半〜19世紀初期に作曲された曲、モーツァルトやベートーヴェン等)
・ロマン派(主に19世紀、ブルグミュラー、ショパン、リスト等)
・近現代(20世紀以降の曲。ちなみにピティナとコネのあるおばちゃんおじちゃん日本人作曲家の曲もある)
からそれぞれ1曲ずつ、計4曲
受ける回数(最大)
予選、地区大会、全国大会
各大会通過率・受賞難易度
予選は1/3、地区大会1/3〜1/5、全国大会は金銀銅各1〜2名ずつ+ベスト賞(10〜20人ほど)
対象年齢
未就学児〜大人のプロ・アマチュア
連弾などもあり
大人のアマチュアは曲が自由に選べる
ようつべで、PTNA のロゴがついた、チビッコ達の演奏動画が良く出てきますが、あのチビッコ達はこのコンクールの入賞者です。1番有名なコンクールなのでは。私も大人になってから受けて、本選まで行ったことがあります。
参加者の小中高生は、4曲の課題曲をこなすという過酷なミッションを夏休み返上で、コンクールに挑みます。
ショパンコンクールinASIA
レベル
★★★★★
課題曲
調査中
受ける回数(最大)
地区大会、全国大会、アジア大会
各大会通過率・受賞難易度
公表されていないので不明
受けた人談では、各大会1/3ほど通過または受賞だとか…
対象年齢
未就学児〜大人(音大レベル・プロ)
牛田くんが何年もアジア大会で金賞を取り続けたコンクール。名前が知られているにもかかわらず、あまり受賞者の動画がないです。
ちなみに私は受けたことがありません。
主にショパンの曲やそれに似た曲が課題曲となっています。毎年優秀なチビッコ達が冬休み返上で、コンクールに挑みます。
レベル
課題曲
受ける回数(最大)
各大会通過・受賞率
対象年齢
学生音楽コンクール(日本音楽コンクール)
レベル
★★★★★
課題曲
調査中
受ける回数(最大)
地方大会、全国大会
各大会通過・受賞率
不明
対象年齢
小学生〜大学生
通称毎コンと言われ、伝統ある?コンクール。年配のピアノ関係者はこのコンクール以外はあまり知らないかもしれません。
コンクールの難易度もそうですが、まず課題曲が年齢の割に難しいので、実力ある人しか受けられないでしょう。ピティナやショパコンASIAの上位入賞者が多く受けています。
バッハコンクール
レベル
★★★★☆
課題曲
バッハやバロックの課題曲から各大会1曲ずつ選択の計2曲
受ける回数(最大)
地区大会、全国大会
各大会通過・受賞率
地区大会1/4程度通過、全国大会の入賞率不明だが金銀銅合わせて数十名受賞
対象年齢
未就学児〜大学生
ブルグミュラーコンクール
レベル
★★★★☆(多分)
課題曲
ブルグミュラーの曲から
受ける回数(最大)
調査中
各大会通過・受賞率
調査中
対象年齢
調査中
日本クラシック音楽コンクール
レベル
★★★★☆
課題曲
自由に選べる
受ける回数(最大)
予選、本選、全国大会
各大会通過・受賞率
予選通過率ほぼ100%?、本線通過率1/10、全国大会入賞率不明
対象年齢
小学生〜大人
音大生でクラコンと言ったらクラスコンパじゃなくてこのコンクール笑
すべて自由曲でコンクールを受けられるので、自分の得意な曲で挑戦できます。ピティナやショパコンや学コンの練習台として受ける強者も。
全国大会では男女で分かれて審査されるので、手が小さくてリストやラフマニノフがバリバリ弾けない女性にも有利です。
ただ、ピティナが本命の強者もいるため、本選→全国大会が意外に狭き門なんだなこれが。
東京国際芸術協会コンクール
レベル
★★★☆☆
課題曲
自由曲
受ける回数(最大)
予選、全国大会
各大会通過・受賞率
地区大会1/2通過、全国大会入賞率不明
対象年齢
未就学児〜大人
東京国際芸術協会のコンクールには、
・東京国際ピアノコンクール
・東京国際声楽コンクール(声楽のみ)
・バルクハルト国際音楽コンクール(15歳〜)
・ジェラ・キシュ国際ピアノコンクール
・全日本ジュニアクラシックコンクール(未就学児〜大学生)
・ローゼンストック国際ピアノコンクール(開催終了)
・エレーナ・リヒテルピアノコンクール(開催終了)
等、多くの種類があります。
全部自由曲で受けられて、そこそこに通過率も高い、お得なコンクール。上位入賞者のレベルは高いですが、ピティナ等の練習台に受ける強敵はあまりいないようです。
なので、音大生はもちろん、
・部活や勉強で忙しい中高生
・音大生・卒でない方
・一般企業に就職した方
など、準備に時間があまりかけられない方にも、挑戦しやすいです。
ちなみに私もこのコンクールに入賞したことがあります笑
とりあえず入賞してみたい、力試しをしてみたい、(コテコテのトロフィーがほしい方)におすすめです。
アールンピアノコンクール
レベル
★★☆☆☆
課題曲
自由曲
受ける回数(最大)
予選、本選、全国大会
各大会通過・受賞率
地区大会通過率ほぼ100%、本線通過率不明(1/2〜2/3くらい?)全国大会入賞率不明(1/5〜1/10くらい?)
対象年齢
未就学児〜大人
私も受けたことがあり、全国大会で入賞したこともあります。入賞率は、だいたいその時にカウントしたものなので、あまり正確ではないかも。
予選→本選は全員通過、本選→全国も通過率は他に比べて高く、(お金儲けも良いところ)なコンクールですが、全国大会で入賞のハードルはそこそこ高いです…
それでもクラコンよりはレベルが低いと感じました。
財布に余裕があれば、コンクールにとりあえず挑戦してみたい、発表会や試験の練習台としてもおすすめです。
グレンツェンピアノコンクール
レベル
★★☆☆☆
課題曲
2曲
受ける回数(最大)
地区大会、全国大会
各大会通過・受賞率
不明
対象年齢
小学生
初心者向けと謳われている、小学生向けのコンクール。ピアノガチ勢でない小学生にも受けやすいようですが、課題曲はバイエルとかじゃなくてそれなりのものです。通過率・受賞率はよくわかりません…
ピティナ・ピアノステップ
レベル
★☆☆☆☆
課題曲
数曲から選べる課題曲と自由曲
受ける回数(最大)
1回
各大会通過・受賞率
全員合格
対象年齢
未就学児〜大人
バリバリコンクールとか自信ない
という方におすすめのオーディション。受ければ皆合格で、数名の審査員からアドバイスがもらえます。
その他、地元主催のコンクール
有名なの以外にも、○○(市の名前)音楽コンクールと名のついているコンクールは全国各地にあります。地元で済ませられるので、地方の方は時間やお財布にも優しいでしょう。
ただ、PTNAやショパンほどレベルは高くないとはいえ、入賞者はその市周辺のトップ5くらい(大抵は音大を視野に入れているステージママor音楽家の子ども)までは集まるので、マイナーコンクールの割には意外と入賞が難しいです。(けっこうコネが凄いこともあります。)
番外編 レベル神な国際コンクール
浜松国際音楽コンクール
仙台国際音楽コンクール
高松国際音楽コンクール
世界中から若い一流のピアニストの卵が集まるコンクール。4年に1度開催されます。膨大な数の課題曲、一流の音楽家が審査員で、出場するにも審査があって、高いレベルを求められます。(少なくても会社員の片手間に受けられるようなレベルではありませんね…)
詳しいことはここでは割愛
さいごに
コンクールの予選にもかかわらず通過率1/2でもレベル高くないとか、まあ、書いてて改めて凄い世界だと思いましたwまるで超絶ホワイト企業の就職試験か難関資格のようですね〜!通過率1/2って、倍率2倍ですからね。受験でもよっぽどの難関高でない限りないでしょうw
ちなみに芸大音楽の倍率は平均4倍だそう!厳しい世界ですねー。改めてお勉強を頑張った方がコスパ良いなぁと思いますw
我が子が入賞しなくても消して落ち込まないでくださいね!!!
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